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モグライダーを考える

マセキの中ではかなりの正当派漫才師。

このコンビを見ていると、ときどき古典落語が思い浮かぶ。
話の分からない男と教養の深い常識人の軽妙な会話。
そういう少し古めかしい懐かしさがこみ上げることが多いということだ。


ボケのともしげは非常に分かりやすい天然。
ある程度は掘り下げないと表に出ないタイプの天然もいるが、この人は出てきて一言喋れば人柄がすぐに伝わってくる。
生まれ持っての声と喋り方、Tシャツ短パンがキャラのプロデュースとしてとても正しい。

この人が最も生きるのは言い間違いネタだと思う。
もともと滑舌に難があるため、ネタにない言い間違いがちょくちょくある。
そこに本ネタの間違いを混ぜられたら、ネタか天然かの区別はほとんどつかない。
そうなることで客はセオリーもリズムも無視した不意打ちを食らうことになる。
それが連鎖したときはボケの力がどんどん増幅していく。

この構図は、近年広がっているネタとひな壇の環境の差異を解決するひとつの方策としての可能性を秘めている。
漫才とひな壇で同種の笑いが作れれば、売れる方向に向かいやすくなるはずだ。


ツッコミの芝はいわゆる優等生型。
客の代弁というよりは客の一歩前を歩き、引っ張っていく存在。
特徴的な声と温度幅の大きいツッコミが武器になっている。
ワードにしてもタイミングにしても「遊ぼう」という意識が強く感じられる。
あえて芯を外すようなセリフは僕が非常に気に入っている部分だ。

ツッコミでありながら一歩引いたシニカルな目線を持っている珍しいタイプだと思う。
若干怪しい風貌ともキャラが合っている。



彼らの漫才を見ると、二人ともいい相方に出会ったんだなあと感じる。
これからも気負わずに漫才を続けて欲しい。

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